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クインシー|輝きの海3 今明かされるミニッツメンの血と涙の歴史

2020-07-09

戦後わずか数名の民兵集団から、破竹の勢いで皆に慕われる組織となったミニッツメンも、かつては、連邦守護者の名に恥じない存在であった。統制のとれた組織ではなかったが、みな共通の信念をもっていた。ミニッツメンは2180年にダイアモンドシティをスーパーミュータントの襲撃から守ったことがきっかけで、一躍有名になった。その後、ミニッツメンはボストンに位置する砦の島を要塞として拠点化し、そこを「キャッスル」を名付けた。そこに巨大なラジオ塔を建設し、各地域を統一、実力において全盛期を迎える。この時、ミニッツメンはまさに希望の代名詞であった。




しかし、輝かしい時代がいつまでも続くわけではない。ミニッツメンの軍隊の巨大化に伴い、共通の崇高な信念が失われ始めた。物資不足により一部のミニッツメンはキャラバンへの襲撃を繰り返した。また、統制のとれた組織でなかったため、権力のためなら仲間を蹴落とすことさえ厭わない将校たちは互いに憎み合い、次第に権力闘争が顕在化し始めた。ちょうどこの頃、ミニッツメンにさらなる危機が訪れる。巨大なマイアラーククイーンが巣を作るため、マイアラークの大群を引き連れ、キャッスルを奪い取ってしまったのだ。当時、リーダーであったマクガン将軍は敵をベヒモス級のスーパーミュータントだと勘違いしてしまっていた。そのため、彼はキャッスル内の武器がスーパーミュータントに盗まれるのを防ぐため、武器庫のセキュリティシステムを起動し、自ら閉じこもり武器庫を封鎖してしまった。この事件は、ミニッツメンの輝きが消え去るきっかけとなってしまった。

 

その後、ミニッツメン最後のリーダーであるベッカー将軍の死後、内部で起きた後継者争いがミニッツメンを分裂に導いた。組織分裂後の2287年、ミニッツメンのホリス将軍はクインシーの住民の救助要請を受け、隊を率いてクインシーに向かった。ミニッツメンは後方からの攻撃により、一時的に敵の撃退に成功したが、その戦力差は歴然としていた。彼は至急ミニッツメンに増援を要請したが、助けが来ることはなかった。みな敵勢力におじけづいたのか、または、権力闘争が背後にあるのか、誰一人として助けの手を差し伸べることはしなかった。実は、ミニッツメンのクリントという名の将校は普段からミニッツメンを蔑んでいたため、クインシー襲撃側に寝返りを打っていたのだった。クリントの情報によると、攻撃部隊はいとも簡単にミニッツメンの防御線を迂回し、夜の闇にまぎれてクインシー付近の橋の上からミニッツメンとクインシーの住民を射殺してしまった。なんとか、生き延びたプレストンと他の19名だけがクインシーからの脱出に成功しただけだった。こうして、クインシー大虐殺によりミニッツメンは終わりを告げた。残されたミニッツメンたちも、その後、行方をくらましたり、中には落ちぶれた者もいた。




クインシーの一件で、ミニッツメンの脆弱さが露呈し、もう誰もミニッツメンに希望を託す者はいなくなってしまった。しかし、誰も正義を倒すことはできない。今でも、プレストンや他の生存者たちは人々のために戦っている。そして、いつの日か必ずあの日の雪辱を果たすためにと再起を図り、決戦の地・クインシーに舞い戻るのだ。

 

輝きの海第三章-「クインシー」の幕がついに開ける!ミニッツメンの足跡を辿り、敵と戦え!妥協のない夜明けへの決戦の火蓋が今切られる!